自分でやる格安確定申告

フリーランスや個人事業者の方が自分で確定申告をする場合に役に立つ情報を集めています。
ただ時間に余裕がないと自分で申告することは大変だと思います。
忙しい、取引の量が多い(領収書の数が多いなど)場合は税理士に頼んだ方が楽かもしれません。
またやってみるとかなり面倒なので、中途半端にやるのは止めた方がいいでしょう。
間違っていても自分では気が付いていないことがよくあります。

格安で質問する

①税務署(国税庁)・・・0円
あまり税務署に聞きたいという方は少ないかもしれませんが、電話でしかも匿名で質問ができます。(電話番号の前に「184」をつけて非通知にもできます。)
ただ一般的なことに限られますので、込み入った相談は直接税務署へ行く方がいいと思います。

国税庁電話相談センター:
https://www.nta.go.jp/shiraberu/sodan/sodanshitsu/9200.htm

②記帳説明会・記帳指導・・・0円
税務署を経由して記帳説明会や記帳指導を受けることができます。
制度が少し分かりにくいので、税務署でこの説明会について直接聞いてみる方がいいかもしれません。

国税庁ホームページ:
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/kojin_jigyo/index.htm

③質問サイト・・・0円
最近はネット上でも税務に関する相談が見受けられますが、必ず税理士の資格を持っている方に聞きましょう。
そもそも個別の税務相談を無資格で行うことは無料であっても違法です。

教えてgoo(専門家):https://oshiete.goo.ne.jp/professional/(法律・ビジネス)
税理士ドットコムみんなの税務相談:https://www.zeiri4.com/qa/all/

④青色申告会・・・月1,500円前後
「地域名 + 青色申告会」のキーワードで検索してお近くに青色申告会があれば、加入を検討してみる価値は十分あります。
帳簿の記帳の仕方や年末調整、確定申告などの指導が受けられます。
ただ満員時は入会できないといった事情もあります。

(例)
柏青色申告会:http://www.aoshin.or.jp/
松戸青色申告会:http://www.matsudo-aoiro.or.jp/

⑤Bizer・・・月2,980円
入会すると税理士だけでなく、社会保険労務士、司法書士などの専門家に質問ができるサービスです。
最低利用期間は3ヶ月なので、始めのうちだけ使って、ある程度確定申告について分かってきたら解約してしまう、という方法もあると思います。

Bizer:https://bg-bizer.jp/

格安の会計ソフトを使う

確定申告ソフト・・・およそ4~5千円

最近クラウド会計ソフトとして「freee」や「MFクラウド」に注目が集まっています.
しかし市販のインストールする確定申告ソフトでも問題ありません。
値段も安いです。
ただ法律は毎年変わる可能性があるので、毎年最新版を使用することが大切です。

もっとも税理士に依頼するようになる場合は、クラウド会計ソフトの方が圧倒的に便利なので、はじめからクラウド会計ソフトを利用してもいいかもしれません。

ちなみに個人的にはMFクラウドをお勧めしております。
freeeはメディアの露出度が高く、経理の初心者に優しいイメージがあるかもしれませんが、複式簿記や仕訳を前提としていないので、まともな会計ソフトではありません。

格安の申告ソフトを使う

e-tax・・・0円

会計ソフトに申告書の作成機能があればいいのですが、そうでない場合もあるかもしれません。
e-taxは決算書までは出来ている場合が前提ですが、国が作った無料の確定申告ソフトなのでぜひ利用すべきです。
もちろんサポートも無料です。
ただサポートは混んでいる場合が多いかもしれません。
なお無理に電子申告をする必要はありません。
印刷したものを提出することもできます。

e-tax:http://www.e-tax.nta.go.jp/

格安の給与計算ソフトを使う

①フリーウェイ給与計算・・・0円
5人まで無料のクラウド給与計算ソフトです。
年末調整までできる優れたサービスです。
ただマニュアルはあってもサポートがないのが唯一の欠点です。

フリーウェイ給与計算:http://freeway-kyuuyo.net/

②MFクラウド給与・・・0円
こちらも無料のクラウド給与計算ソフトですが、登録は1名のみとなっています。
年末調整もでき、サポートはメールで受けられるようです。

MFクラウド給与:https://biz.moneyforward.com/payroll

格安で社会保険の手続きを済ませる

①年金事務所・・・0円
特にフリーランスの方の場合、従業員が健康保険・厚生年金に加入するケースは多くはないと思いますが、お近くの年金事務所で聞けば手続きを教えてもらえます。

(例)松戸年金事務所(柏、流山、我孫子、野田を含む):
https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/chiba/matsudo.html

②労働基準監督署・・・0円
家族以外の従業員を雇う場合は、労災保険の手続きが必要です。
お近くの労働基準監督署へ聞けば手続きなどを教えてもらえます。

(例)柏労働基準監督署(松戸、流山、我孫子、野田を含む):
http://chiba-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/kantoku/kantokusyo/kantokusyo03.html

③ハローワークインターネットサービス・・・0円
従業員の雇用保険の手続きが必要になるケースはあるかと思います。
ハローワークのホームページでは、手続き書類の作成ができるシステムを公開しています。
もちろん分からないことはハローワークへ聞けば教えてもらえます。

雇用保険手続支援:https://www.hellowork.go.jp/application/app_guide.html
(例)ハローワーク松戸(柏、流山、我孫子を含む):
http://chiba-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hw/anteisyo/anteisyo09.html

④労働保険(労災、雇用保険)の申告・・・年およそ2万円~
雇用保険・労災保険の手続きでは年に1回の申告もあります。
そこで届出を含め全てを依頼できる労働基準協会というところが全国にあるので検討してもいいのではないでしょうか。

(例)柏労働基準協会:http://www.kashiwakikyo.jp/index.html

格安で学ぶ

①簿記・・・0円
こちらは簿記3級の学習内容が無料で学べるサイトです。
少なくとも自分で記帳する場合は簿記3級の知識は必要だと思います。

簿記3級無料学習サイト:http://studyboki3.com/

②仕訳・・・0円
基本的な仕訳について一通り調べることができる便利なサイトです。

弥生仕訳アドバイザー:https://shiwake.yayoi-kk.co.jp/shiwakeadvisor/

③本について
書籍で学ぶ場合は最新のものを選ぶようにして下さい。
特に所得税などの法律は毎年改正がされています。

格安で資料を整理する

領収書をノートなどに貼る必要はありません。
月ごとに区分してまとめてあれば大丈夫です。
請求書なども整理しておけば問題ありません。
この辺りは特にお金をかける必要はありません。

また受け取るのはレシートで大丈夫です。
わざわざ領収書を別途発行してもらう必要はありません。
ちなみに事業に関する資料は7年間保存しておけば問題ありません。

国民健康保険の節約

国民健康保険組合・・・毎月定額

フリーランスや個人事業の方が入る健康保険は、市などが運営する「国民健康保険」です。
ちなみにサラリーマンが入る健康保険は全国健康保険協会が運営する「健康保険(協会けんぽ)」などです。

この国民健康保険は、所得(事業の利益など)が増えると保険料が増えていく仕組みになっています。
※所得税の確定申告が計算の基になっています。

しかし毎月一定額を支払えばいい国民健康保険組合という組織があります。(多くの組合があります。)
ここの健康保険に加入すれば、市が運営する国民健康保険から切り替えができ、保険料を抑えられる可能性があります。

ただ別途会費が必要なものもあり、入られる業種が限定されているので誰でも加入できるわけではない、といった欠点もあります。

千葉土建(電気設備工事なども対象になります):http://www.chiba-doken.or.jp/
文芸美術国民健康保険組合(ホームページのデザインなども対象になります):http://www.bunbi.com/
全国国民健康保険組合協会:http://www.kokuhokyo.or.jp/page8-01.html

節税をする

①青色申告
青色申告を選択すると、青色申告特別控除(最大65万円)が受けられます。
ここで多くの方は2つの点について疑問を持たれる場合があります。

まず、いつまで手続きをすればいいのか、という問題があります。
基本的には ”青色申告をする年の” 3月15日までとなります。
確定申告書を出すギリギリで提出しようとしても、既に年が変わってしまっているので注意が必要です。
また新たに事業を開始した場合は、その日から2ヶ月以内です。

次に、そもそも青色申告特別控除とは何か、というお話しです。
本来所得(利益)は経費があれば減ることになります。
しかし経費が無くても最大65万円まで所得を減らしてもいい、という制度が青色申告特別控除となります。

ちなみに不動産事業の場合は一定の制限があり、特別控除額が10万円となってしまうケースがよくあります。

青色申告承認申請書:
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm

②青色事業専従者給与
生計が同じ親族に給料を支払う場合は、青色事業専従者に関する届出書を提出することによりその給料が経費として認められます。
これを忘れると経費にはならないので注意が必要です。
なお、配偶者控除など所得控除とのダブルでの適用はできません。
提出期限は青色申告承認申請書と同じなのでセットで提出することが多いです。
※この他、通常は開業届、源泉所得税の納期特例承認申請書も提出します。

専従者給与:https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2075.htm
青色事業専従者給与に関する届出:https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/12.htm

③小規模企業共済
小規模企業共済とは個人事業主の方が加入できる共済ですが、掛金の全額が所得控除の対象となっており、所得税・住民税を減らすことができます。
受取り時は引退が理由であれば退職金の扱いとなり、税金はほとんどないか、あっても少ない場合が多いです。
多くの税理士が真っ先に勧める節税方法です。

小規模企業共済:http://www.smrj.go.jp/skyosai/index.html

④中小企業退職金共済
中小企業退職金共済とは従業員の退職金の積み立て制度です。
掛け金は全額が経費となり、その従業員の退職があった場合は、個人事業主を経由せず直接従業員へお金が支払われます。
青色事業専従者とした親族でも加入ができますが、基本的にこの共済は従業員が全員加入というルールがあるので注意が必要です。

中退共:http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

⑤経営セーフティ共済
経営セーフティ共済とは取引先の倒産に備えた共済制度で、いざという時には貸付けが受けられるということになっています。
掛け金は全額が経費となりますが、解約金は収入となるのでトータルではプラスマイナス0になります。
しかし実際には利益操作に使うことができ、利益が出ているときは掛け金を増やして税金を抑え、赤字のときには取り崩すといった使い方ができます。
加入期間にもよりますが、掛け金の全額は戻ってくるので損にはなりません。

経営セーフティ共済:http://www.smrj.go.jp/tkyosai/index.html
必要経費算入に関する明細書:http://www.smrj.go.jp/tkyosai/qa/kakekin/000118.html

⑤ふるさと納税
ふるさと納税のイメージは、本来であれば柏市に支払う住民税を、○○市に切り替えれば、それだけで(最低2,000円の負担は必要ですが)○○市から特産品などが送られてくるお得な制度です。
実際には切り替えという方法ではなく、一旦○○市へ寄付をし、後で所得税や住民税が減額になるという仕組みとなっています。
ただ所得に応じてその減額が受けられる金額が決まっており、例えば以下のようなサイトで確認ができます。

ふるさとチョイス:http://www.furusato-tax.jp/example.html

自分で経理をやるけど、申告は税理士に任せたい

毎月の経理は自分で会計ソフトに入力しようと思うけど、確定申告など税務に関わる部分は税理士に任せたい、という方もいらっしゃると思います。

当事務所では、年間の売上が2,000万円以下の場合、毎月一定額をお支払いいただく決算、申告料金が含まれた料金体系をご案内しております。
もちろん毎月発生するご質問などにお答えするサポートも致します。

月額最低2万円からとなっておりますが、ご自分で経理を行う場合はある程度の値引きも応じております。
定額制